エンジェル投資家が狙うリターンを紹介!ハイリスクハイリターン?

エンジェル投資家が狙うリターンを紹介!ハイリスクハイリターン?


エンジェル投資家をご存知でしょうか。創業直後のベンチャー企業に資金を投じ、支援を通して何十倍・何百倍のリターンを得ることです。
既に証券取引所に上場した上場株投資と比べ著しくリスクが高い一方、その企業が上場したり、大企業にM&A(株式売却)を実現したりすると、エンジェル投資家自身にも高いリターンがもたらされます。


エンジェル投資家とは

エンジェル投資家とは、創業直後のベンチャー企業に投資する人を指します。日本において企業が10年生き残る確率は10%ないと言われるように、成長前のベンチャー企業に投資することは投資金がまったく戻らないことも珍しくないほど、ハイリスクハイリターンの世界です。

一方で10社エンジェルを投資し、うち1社の株価が数万倍になれば、投資全体で見たときのトータルは大きなプラスになります。この1社を見つけることができればエンジェル投資家にとっても大成功です。

たとえばアメリカで、創業直後のGoogleやFacebookに投資をする機会があったとします。現在なら全世界の人に使われるとわかっていても、当時その判断ができたでしょうか。
Googleの創業者の話を聞き、この企業が伸びるか否かを判断するのがエンジェル投資です。Googleと同様に世界を変えたいと願いながら、途中で諦めた企業は無数に存在します。

その企業のなかから、どの会社がGoogleになり、ラリー・ペイジ(Googleの創業者)になるかを予測するのがエンジェル投資家として成功するポイントです。


エンジェル投資家が投資をする目的・メリット


将来的に大きなキャピタルゲインを得られる可能性がある

エンジェル投資家は投資した企業の株を受け取ることが最大の目的です。エンジェル投資家はベンチャー企業に投資をする代わりに、その企業の発行した「株」を受け取ります。

企業が成長を続けると株の値段(株価)が上がっていくため、エンジェル投資家の持つ株の評価額(計算上の株価)も上がっていきます。

後述する株を実際のお金に変えるタイミングが訪れると、投資家は株を売却し、著しい利益を得られるという仕組みです。

低い企業価値の段階で株を取得することができる

エンジェル投資家は投資先の株価が低い段階で、株を取得することができます。

便宜上ある企業の全株を100とすると、1株1万円の段階では株の20%を得るのに20万円が必要です。企業が成長し1株10万円になると、20%を得るのに200万円が必要になります。

株の所得割合が多いと、企業に対して強い影響力を持つことができます。また次項でお伝えするリターンについても、取得割合が多いと大きなリターンを得ることができます。

エンジェル投資家の世界で、少ない投資金で大きな取得割合が得られることを「variation(バリエーション)が低い」といいます。

新しい産業を応援することができる

エンジェル投資は新しい産業の創出を支援することができます。エンジェル投資家がお金を拠出する企業はスタートアップと呼ばれ、それまで世の中に提供されてこなかったビジネスに取り組んでいることが多いです。

エンジェル投資家は新しい産業の最初の支援者となることができます。

エンジェル投資家が受け取るリターンについて

投資先のExit(エグジット)によってリターンを得る

エンジェル投資家は、投資家のExit(エグジット)によってリターンを得ます。上場株投資のように株を所有していることで継続的な配当を受けることは基本的にありません。

また株主優待のような仕組みもありません。これらはエンジェル投資を受けた企業が仕組み上できないのではなく、そこまで余裕のない段階で投資をすることが要因です。

エンジェル投資家が投資をするExitは、株式上場とM&A(株式売却)の2種類があります。

エンジェル投資家が受け取るリターン①株式上場

ひとつは株式上場です。エンジェル投資家の投資するスタートアップは、証券会社を通じて株を自由に売買することができません。

株式上場によって証券取引所にて自由に売買できるようになり、株価が大きく上昇します。エンジェル投資家はこのタイミングで所有していた株を売却し、利益に変えます。

エンジェル投資家が受け取るリターン②M&A

ふたつめは大企業へのM&A(売却)です。スタートアップの多くは多額の初期投資がかかり、収益化(マネタイズともいいます)に時間がかかるなど、なかなか大企業には取り掛かることのできないビジネスを手掛けます。

そこで事業が軌道に乗ると、大企業が企業ごと買収し、エンジェル投資家はリターンを得ることができます。

これをM&Aといいます。スタートアップのExitの8割から9割は、このM&Aによるものです。

エンジェル投資家がリターンを受け取るタイミング


キャピタルゲインがエンジェル投資家にとってのリターンになる

スタートアップの株式上場やM&Aによって、エンジェル投資家はリターンを得ます。

M&Aの場合は買収する大企業が株を購入することでキャピタルゲインが発生します。

株式上場の場合は、上場後も株を持ち続けることも制度上可能ですが、上場するタイミングでキャピタルゲインを確定させるエンジェル投資家が多いです。

エンジェル投資家が投資をするフェーズ

エンジェル投資家が投資するのはエンジェル期やシード期

スタートアップはエンジェル期、シード期、シリーズABCと進んでいきますが、一般的にエンジェル投資家が投資するのは初期のエンジェル期やシード期が多いです。

まだサービスが完成していなかったり、完成していても市場に浸透していない段階を指します。

言い換えれば、「このサービスはいずれ必ず世の中に浸透して当たり前のものになる」ことを予測して、初期段階の出資を決めます。



VCへの出資をするエンジェル投資家も多い

エンジェル投資家はVC(ベンチャーキャピタル)への出資も行います。
VCとは上記のシリーズABCを中心に出資をする会社で、出資のお金は事業会社のほかエンジェル投資家からも集めることがあります。

この場合、起業家にとっての窓口はVCとなり、直接エンジェル投資家と交渉をすることはありませんが、
VCはエンジェル投資家に「〇年以内にリターンをお返しします」と約束しているため、経営への関与も強いものになります。

まとめ

エンジェル投資家が狙うリターンと、リターン発生のタイミングをお伝えしました。

エンジェル投資家によるスタートアップへの投資は年々広がっており、最近は数百人のエンジェル投資家が少額を持ち寄り投資する「株式型クラウドファンディング」も注目されています。

エンジェル投資家はどのような特徴があるのか、起業家としてどのように交渉するべきかを把握し、ビジネスの成功に繋げましょう。



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画像出典元:BURST

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