ジェネシア・ベンチャーズは、日本・東南アジア・インドのプレシード/シード期に特化した独立系ベンチャーキャピタル。2016年8月に設立され、4つのファンドで約450億円を運用し、約200社に投資している(公式サイト公表)。積極的にリード投資を行い、意思決定は初回面談・社内検討・投資委員会の3ステップで1週間〜1ヶ月程度。2026年5月には4号ファンドを約180億円で組成完了した。このページでは、ジェネシア・ベンチャーズの投資条件・ファンド構成・チーム・投資先と、起業家からのアプローチ方法を掲載する。
基本情報
| 正式名称 | 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ (Genesia Ventures, Inc.) |
|---|---|
| 種別 | 独立系VC |
| 設立 | 2016年8月 |
| 代表者 | 田島 聡一 (代表取締役 / General Partner) |
| 所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1丁目10番5号 渋谷プレイス3F |
| 海外拠点 | ジャカルタ(インドネシア・ 2018年に駐在員事務所開設) ホーチミン(ベトナム・ 2019年に駐在員事務所開設) ベンガルール(インド・ 2023年11月に現地子会社を新設) |
| 沿革 | 2016年8月、サイバーエージェント・ ベンチャーズ(現サイバーエージェント・ キャピタル)代表取締役を務めた 田島聡一氏が設立 2017年12月に1号ファンドを40億円で 最終クローズし、以降2号(2020年)・ 3号(2023年)・4号(2026年)と 継続してファンドを組成 |
| ビジョン | すべての人に豊かさと機会を もたらす社会を実現する |
| 公式サイト | URL:https://www.genesiaventures.com/ |
投資条件サマリ
| 投資ステージ | プレシード / シード (創業初期。4号ファンドは シード期に特化) |
|---|---|
| 1社あたり投資金額 |
5,000万円〜1億円 (3号ファンド期の1回あたりの平均的な額) 初回投資は最大5億円まで (StartupListの取材に回答) 1号ファンド期は初回約4,000万円、 追加投資を含めて最大3億円 (2017年12月時点) 4号ファンドでは1社あたりの最大投資額を 従来の4倍に引き上げ(金額は非公表) |
| 投資領域 | IT・SaaS / ディープテック / 消費財 (DX、ニューエコノミー、 メディア・エンターテインメント、 フロンティアテックの4領域。 DXが全体の約6割を占める) |
| リード投資 |
する (原則リード投資家として 創業初期のスタートアップに投資する) |
| 意思決定期間 |
1週間〜1ヶ月程度 (案件に応じて対応・ StartupListの取材に回答) |
| 投資スタイル |
ハンズオン (担当キャピタリストだけでなく チーム全員で投資先に伴走すると公表。 投資委員会にもGP2名に限らず チーム全員が参加して議論する) |
| 累計投資社数 |
約200社 (4ファンド累計・公式サイト公表) |
| 累計運用額 | 約450億円 (4ファンド累計・公式サイト公表) |
| バリュエーション | 〜10億円 (原則。この限りではないと StartupListの取材に回答) |
| 投資対象地域 | 日本、東南アジア (インドネシア・ベトナム等)、インド |
支援体制
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 組織創り・ CxO採用支援 |
創業初期の投資先に伴走してきた経験をもとに、 組織創りのノウハウ提供、CxOの採用支援、 カルチャーづくりまでを支援する コンテンツシリーズ 『組織創りの羅針盤 by Genesia.』も公開 |
| G-Owl | コーチェットと共同開発したチーム アセスメント 経営チーム向けの『G-Owl for Leaders』と 組織向けの『G-Owl for Teams』の2種 |
| ESG ソリューション |
ESG投資方針に基づく投資先向けサービス群 メンタルヘルス・ハラスメントの 外部相談窓口機能も備える 2021年12月21日に責任投資原則(PRI)へ署名 |
| Ignition Academy |
起業家向けの事業成長支援プログラム 2023年に「Entrepreneurs Academy」として 実施し、2024年は 「Ignition Academy 2024」として実施 |
| Global Founders Gathering |
海外投資先の起業家が集まるイベント 2025年5月15〜16日にホーチミンで開催 (海外開催は初) |
ジェネシア・ベンチャーズに聞く(StartupList取材)
審査プロセス
審査プロセスは以下のフローになります。
- 審査プロセス
- ①初回面談
- ②社内検討
- ③投資委員会
審査スピードは、1週間〜1ヶ月程度で案件に応じて対応します。
投資委員会にはGP2名に限らずチーム全員が参加して議論する。
初回面談に必要な書類
以下の書類が必要です。
- 必須書類
- ピッチ資料
- あると良い書類
- 資本政策表
- 株主名簿 など
投資判断における審査ポイント
重視する点は以下です。
- マーケット(市場性)
- サイズ
- 混み具合(参入する市場で先行している企業の質と量)
- 成長性
- 創業チーム
- 「産業を創る」という視座や志を持って継続的に事業と向き合える方
マッチしにくい会社や起業家
ステークホルダー間の格差を広げてしまう可能性が高い事業内容である場合は、投資を検討しにくいとしている。応募前にミッション・ビジョン・バリュー、特に「6つのチャレンジ」を確認してほしいとしている。
投資領域の内訳
投資領域はDX、ニューエコノミー、メディア・エンターテインメント、フロンティアテックの4つ。このうちDXが全体の約6割を占める。
運用ファンド一覧
| ファンド | 時期・規模 | 特記 |
|---|---|---|
| Genesia Venture Fund 1号投資事業 有限責任組合 |
2017年12月 最終クローズ 総額40億円 |
LPは中小企業基盤整備機構、 みずほ銀行、 みずほキャピタル、 キャナルベンチャーズ、 JA三井リース、東急不動産、 丸井グループ |
| Genesia Venture Fund 2号投資事業 有限責任組合 |
2020年9月末 最終クローズ (10月発表) 総額約80億円 |
LP構成は一部非公表 |
| Genesia Venture Fund 3号投資事業 有限責任組合 |
2023年5月 組成完了 総額150億円 |
LPはキャナルベンチャーズ 運営のCVCF2投資事業 有限責任組合、Cygames、 ベンチャーファンド投資 株式会社(日本政策投資 銀行グループ)、FFG ベンチャービジネス パートナーズ、 産業革新投資機構(JIC) インド投資を開始 |
| Genesia Venture Fund 4号投資事業 有限責任組合 |
2026年5月27日 組成完了 約180億円 (約1億1,300万米ドル) |
シード期特化 「Asia Origin」を旗印に、 アジア発でグローバルに インパクトを生む スタートアップを支援 1社あたりの最大投資額を 従来の4倍に引き上げ |
キャピタリスト・チーム
| 氏名 | 役職 | 経歴・特記 |
|---|---|---|
| 田島 聡一 | 代表取締役 / General Partner |
さくら銀行(現三井住友銀行)で 約8年間デットファイナンス 業務に従事 2005年1月にサイバーエージェント 入社、金融メディアの立ち上げを 経験 サイバーエージェント・ ベンチャーズ(現サイバー エージェント・キャピタル)で キャピタリストとして活動し、 2010年8月以降は同社代表取締役 2016年8月に当社を設立 |
| 鈴木 隆宏 | General Partner | 2018年12月にGeneral Partner として参画 (同年9月末にサイバー エージェント・キャピタルを退職) 前職は同社の インドネシア拠点責任者 |
| Elsha Eliasa Kwee |
Country Director (インドネシア) |
インドネシア拠点の投資責任者 |
| Hoang Thi Kim Dung |
Country Director (ベトナム) |
ベトナム拠点の投資責任者 |
| 相良 俊輔 | Country Director (インド) |
インド拠点の投資責任者 |
主な投資先
| 企業名 | 事業 | 調達状況・特記 |
|---|---|---|
| タイミー | スキマバイトアプリ | 1号ファンドからの投資先 2024年7月26日に 東証グロース市場へ上場 |
| HRBrain | 人事評価クラウド | 1号ファンドからの投資先 2023年11月に欧州系投資 ファンドEQTへ株式譲渡 |
| FastLabel | AI開発向け アノテーション プラットフォーム |
2号ファンドから シードラウンドで出資 |
| Kamereo | ベトナムの飲食店・ 小売店向けB2B マーケットプレイス |
シリーズAで追加出資 |
| Qoala | インドネシア発の インシュアテック |
タイ・マレーシア・ ベトナム・フィリピンへ展開 |
| Docquity | 医師向け プラットフォーム |
インドネシアから フィリピン・タイへ展開 |
そのほかの主な投資先: 助太刀、フォトラクション、Baseconnect、東京ロケット、HOKUTOなど約200社。1号ファンドから47社(日本35社・国外12社)、2号ファンドから59社に投資している(2023年5月時点)。
主な出来事
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2026-05 | 4号ファンドを約180億円で組成完了 (5月27日発表)。「Asia Origin」を掲げ、 1社あたりの最大投資額を従来の4倍に |
| 2025-09 | Podcast『Ayo! by Genesia.』を開始 (9月16日発表) |
| 2025-05 | 海外投資先の起業家が集う 『Global Founders Gathering by Genesia.』を 5月15〜16日にホーチミンで開催 (海外開催は初) |
| 2024-08 | 設立8周年。アジア・グローバルにおける シードVCとしての投資実績を公開 |
| 2023-11 | インド・ベンガルールに現地子会社を新設 |
| 2023-05 | 3号ファンドを総額150億円で組成完了 インド投資を開始 |
| 2021-12 | 責任投資原則(PRI)へ署名(12月21日) |
| 2017-12 | 1号ファンドを40億円で最終クローズ |
| 2016-08 | 設立 |
ジェネシア・ベンチャーズの特徴
- ジェネシア・ベンチャーズのポイント
- 日本・東南アジア・インドのプレシード/シード期に特化し、4ファンドで約450億円を運用して約200社に投資している
- 原則リード投資家として、創業初期のスタートアップに投資と経営支援を行う
- 意思決定は初回面談・社内検討・投資委員会の3ステップで、1週間〜1ヶ月程度が目安
- 担当キャピタリストだけでなくチーム全員で投資先に伴走し、投資委員会にもチーム全員が参加する
- 初回面談に必要な必須書類はピッチ資料のみで、資本政策表・株主名簿はあると良い書類としている
- 投資領域はDXが全体の約6割を占める
- ジャカルタ・ホーチミン・ベンガルールに拠点を持ち、各国にCountry Directorを置く
- 4号ファンドでは投資社数を絞り、1社あたりの最大投資額を従来の4倍に引き上げる方針を示した
- ステークホルダー間の格差を広げる可能性が高い事業内容の場合は、投資を検討しにくいとしている
よくある質問
Q1. ジェネシア・ベンチャーズはどんなベンチャーキャピタルですか?
A. 日本・東南アジア・インドのプレシード/シード期に特化した独立系ベンチャーキャピタル。2016年8月の設立以来、4つのファンドで約450億円を運用し、約200社に投資している(公式サイト公表)。
Q2. ジェネシア・ベンチャーズの投資金額はいくらですか?
A. 3号ファンド期は1回あたり5,000万円〜1億円が平均的。1号ファンド期は1社あたり初回約4,000万円で、追加投資を含めて最大3億円までの支援を行った(2017年12月時点)。4号ファンドでは1社あたりの最大投資額を従来の4倍に引き上げるとしている(金額は非公表)。
Q3. ジェネシア・ベンチャーズはどのステージ・どんな企業が対象ですか?
A. プレシード・シードの創業初期が対象で、4号ファンドはシード期に特化している。投資領域はDX、ニューエコノミー、メディア・エンターテインメント、フロンティアテックで、DXが全体の約6割を占める。投資対象地域は日本、東南アジア、インド。
Q4. ジェネシア・ベンチャーズの投資先にはどんな会社がありますか?
A. 日本ではタイミー(2024年7月に東証グロース市場へ上場)、HRBrain(2023年11月にEQTへ株式譲渡)、助太刀、FastLabelなど。東南アジアではベトナムのKamereo、インドネシア発のQoala、医師向けプラットフォームのDocquityなど。累計で約200社。
Q5. ジェネシア・ベンチャーズにアプローチするにはどうすればいいですか?
A. 公式サイトの問い合わせのほか、StartupListから直接オファーを送ることができる。StartupListでは投資ステージや過去の投資実績から自社に合う投資家を検索し、そのままコンタクトできる。
Q6. ジェネシア・ベンチャーズはリード投資をしますか?
A. する。原則リード投資家として創業初期のスタートアップに投資すると公表している。
Q7. ジェネシア・ベンチャーズの意思決定までの期間はどのくらいですか?
A. 初回面談・社内検討・投資委員会の3ステップで、1週間〜1ヶ月程度を目安に案件に応じて対応する。初回面談の必須書類はピッチ資料のみ。
Q8. ジェネシア・ベンチャーズが投資を検討しにくいのはどんな事業ですか?
A. ステークホルダー間の格差を広げる可能性が高い事業内容の場合は、投資を検討しにくいとしている。
ジェネシア・ベンチャーズを含む3,700名以上の投資家に、StartupListから直接アプローチ
StartupListには8,500社以上のスタートアップと3,700名以上の投資家が登録。投資ステージ・領域・過去の投資実績から自社に合う投資家を検索し、無料でオファーを送信できる。
URL:新規登録(無料)
情報源: ジェネシア・ベンチャーズ公式サイト・公式発表・報道、StartupList取材



